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はじめて2級とは?<眼の障害編>

 

 

障害年金という制度はかなり浸透していると思います。

ネットを見ればあらゆる障害年金について書かれたサイトが溢れていますし、障害年金請求代行を主とする社労士事務所もここ数年であふれかえっております。また、各地で勉強会などが行われているので、すでにそういった業者の必要性もなくなりつつあります。

 

 

 

しかし、「はじめて2級」という請求方法はあまり知られていません。そもそもその方法で請求することなどそうそうないからです。年金事務所で窓口相談している職員でもそう見たことはないかもしれません。

 

 

弊事務所でも、過去「はじめて2級」で請求したのは数えるほどです。

 

 

最近、それに相当する相談を受けました。その方は眼の障害です。右眼の視力は0.03、左眼の視力は0.04でした。これは認定基準・2級の例示「両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの」にあたり、障害年金2級を受給できるものと考えられます。請求するにはそれほど難しくはないかと思い、「今かかっている眼科の先生にお願いして、診断書をいただければ、すぐにでも請求できますよ。」と答えて話を打ち切ろうとしたのですが、そう簡単な話ではありませんでした。

 

 

問題は「初診日」でした。初診日がどこなのかがわからない。

相談者の初診日はちょっと複雑でした。右の眼は平成9年のお話でした。社会人野球をやっていて右眼にデッドボールが当たり、そこから視力が急激に落ちたそうです。

 

そして、左の眼は平成26年のお話です。社会人野球を引退し、会社に残って仕事をしていたのですが、ある作業中に障害物に左眼が衝突するという事故を起こし、今度は左眼の視力ががたっと落ちていったということです。ちなみに相談者様は、社会人野球のレギュラーで都市対抗にも選ばれたのですから、元々両目ともに健康でした。

 

 

「この場合、初診日は平成9年になるのでしょうか。それとも平成26年でしょうか?」これが相談の主たるものでした。

 

 

悩むところですが、これこそ「はじめて2級」の登場ではないでしょうか。前発障害「平成9年のけが」。後発障害「平成26年のけが」ということですから、はじめて2級の請求をすれば、初診日要件は後発の障害、そう、平成26年のけがの時で見ることとなりなり、年金額の計算もそこからカウントされるのです。平成26年当時、相談者様は会社員。高卒で社会人野球をやっていましたから、ずっと厚生年金加入ということで納付要件はばっちりです。

 

 

私は、相談者様に「はじめて2級でいきましょう!」と力強く答えました。とはいえ、はじめて2級とななんぞや。ちんぷんかんぷんな相談者様は、「むずかしそうなので、そちらに依頼します。」ということになりました。現在作業を進めているところです。

 

 

「はじめて2級」。なかなか、やっかいなものですよね。

 

 

 

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