執筆者:中斉徳久(社会保険労務士)
札幌ライラック社会保険労務士事務所所長。10年以上障害年金の請求代理業務・不服申し立てなどを専門に活動。過去の障害年金業務サポート数は1000件を超える。事務所所在地:札幌市厚別区厚別中央3条2丁目10-10-102。地下鉄東西線「ひばりが丘駅」から徒歩9分。障害年金の無料相談、随時受け付けております。まずはお電話を(011)893-8395までお待ちしております!メールでもOKです。
Q うつ病 障害厚生年金2級受給者 uber eatsなどのバイトをしてもいいのか?
相談者:34歳・男性。
数カ月前から、精神の障害で障害厚生年金2級を受給しております。病名は「うつ病」です。
体調には波がありますが、たまに調子のいい時もあります。そこで、少しぐらいアルバイトでもしてみようかなと思ったりします。
例えば、今はやりのuber eatsや出前館などの出前サービスのアルバイトを短時間勤務ならやってみたい気もあるのですが、少しでもアルバイトをしたら障害年金は止められるのですか?
A アルバイトを始めたらすぐ障害年金を止められるということはないが・・・
札幌市厚別区で社会保険労務士事務所を運営している中斉と申します。
できる限り、ご相談にお答えしています。
精神の障害認定基準には、2級の例示として「気分(感情障害)によるものにおいては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの」とあります。
一方、同認定基準には「現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること」との記載もあります。
これは、解釈によっては、少しくらい仕事をしてもかまわないというふうにも読めなくはないですが、現実は中々厳しく、2級の障害年金の受給は、就労が「不可能」あるいは「困難」な状態であることが前提となっているというのも現実です。
つまりは、「仕事をしたら障害年金2級は厳しい」ということですね。
だからと言って、アルバイトを始めたからといってすぐさま障害年金が止められることはないと考えます。例えばですが、uber eatsや出前館のバイトを始めて、翌月に障害年金が支給停止になるということは考え難いですし、相談者様は「数カ月前から、障害厚生年金2級を受給しております」とあることから、次の更新まで少し時間があるため、バイトをしたことでいきなりの影響はそれほどないものと思われます。
ですが、私は出前サービスのバイトをしたことがないので何とも言えないのですが、それらのバイトはけっこうストレスフルなものであるような気がします。それを継続できるということは、そもそも相当日常生活能力が高いということであり、障害年金2級を受給中の方がそれを続けるのはそもそも厳しいと思います。
ただ、体調がいい時などに、また働き場所があるというのなら、やってみるのはありだと思います。もちろん主治医に相談して問題なければですが・・・。
幸いにも、相談者様は障害厚生年金ですので、最悪3級を受給するということもできます。少しずつアルバイトをしながら、障害年金3級を受給すると言う方法もありますので、じっくり検討されてはいかがでしょう。
ただ、体調のこともありますので、あまり無理するのはけっしてよくはありません。
障害年金を請求する方にも、受給している方にとっても悩みはつきません。
障害年金に関するお悩みは、札幌ライラック社会保険労務士事務所へご相談ください!