執筆者:中斉徳久(社会保険労務士)
札幌ライラック社会保険労務士事務所所長。大学卒業後民間企業を経て、社会保険労務士になる。15年間障害年金の相談・請求代理業務・不服申し立てなどを専門に活動。過去の障害年金業務サポート数は1000件を超える。事務所所在地:札幌市厚別区厚別中央3条2丁目10-10ー102。地下鉄東西線「ひばりが丘駅」から徒歩9分。
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「障害年金、不支給が増加か 24年、精神・発達は2倍」(共同通信)
札幌市厚別区で社会保険労務士を運営している中斉と申します。障害年金の請求代理業務・(再)審査請求などを手掛けて15年になります。
3月13日の共同通信の記事。「(独自)障害年金、不支給が増加か 24年、精神・発達は2倍」が配信されましたが、大きな反響を呼びました。記事を貼り付けておきますので、興味のある方はご覧になってください。
【独自】障害年金、不支給が増加か 24年、精神・発達は2倍(共同通信) – Yahoo!ニュース
記事を内容を一部引用します。
病気やけがで一定の障害がある人が受け取れる国の障害年金を巡り、支給を申請しても「障害が軽い」として不支給と判定されるケースが2024年以降、増えたとみられることが13日、共同通信のサンプル調査で分かった。複数の社会保険労務士の協力を得て、23年と24年で計2千件超の申請を集計した結果、精神・発達障害では24年の不支給割合が23年比で2倍に増えていた。全ての障害種別でも1.6倍に増加。
あくまでサンプル調査ですが、2023年と比較して、2024年の不支給率は精神の障害で2.0倍、全傷病でも1.6倍ととんでもない数字をはじき出しています。
酷い話です。
つまり以前なら受けとれた方も受け取ることができないということですが、政治行政の連続性断続性がゆがめられる由々しき状況です。
共同通信の取材に対し、年金機構は「審査方法などは変更しておらず、基準に基づき適正に判定している」と回答しているということですが、本当にそうなのでしょうか。
これは、明らかに恣意的な判定がなされているとしか思えません。
なぜなら筆者も肌感覚ですが、同じような思いをし続けているからです。
ベーチェット病を患う40代男性 仕事が「不可能」でも障害年金3級非該当
先日、幣社で受任していたとあるお客様から電話がありました。
元気のない声。悪い予感がしました。
予感は当たり、昨年請求した障害年金不支給の報告だったのですが、ここ数年この流れは増えました。
そう、どう考えても理解不能な「不支給」が増えたのです。
お客様の名前は仮にAさんとしておきましょう。40代男性元サラリーマン。数年前よりベーチェット病を患い大学病院に通院されていました。
ベーチェット病とはベーチェット病(Behçet’s disease)は口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする慢性再発性の全身性炎症性疾患です。(指定難病ホームページより)ベーチェット病(指定難病56) – 難病情報センター
Aさんは、発病以来体調は改善せず、会社は休みがち。結果会社から解雇を言い渡されています。社会復帰を目指すものの目途はたたず障害厚生年金の請求を試みるのですが、結果は「不支給」。障害厚生年金の3級にも満たないという判定が下されたのです。
Aさんの提出した診断書を振り返ってみます。
傷病名:「ベーチェット病」
現在までの治療の内容等:「ヒュラン、リンヴォックを処方しているかが改善されず」
一般状態区分表:「ウ」
その他の障害(自覚症状):「日々訪れる激しい倦怠感・下血・体中の激痛、不眠・思考力の低下、手足のこわばり、耳鳴り」
その他の障害(他覚所見):「他覚所見には所見は乏しい」
現症時の日常生活活動能力及び労働能力:「体中の痛み、日々の倦怠感で、労働は不可能」
予後:「原因が不明であり、完治は困難」
どうでしょう。これで3級非該当です。
これで3級にも満たないなら、誰が障害年金をもらえるのでしょうか。
まだ、障害認定調書を開示していませんが、不支給通知の別紙に記載されていた「判断の根拠となった事実関係等」読んでみましたが、いったい何が悪くて3級非該当になったかわかりませんでした。
たぶんですが、「他覚所見には所見は乏しい」という文言を拡大解釈し、不支給を決定したものと思われます。
ふざけています。
わかりますか。現在障害年金を取り巻く環境は、このような状況に追い込まれているのです。
なんとかせねば!
すぐにでも審査請求に取り組みます。
冗談じゃすまされる話ではないのです。