執筆者:中斉徳久(社会保険労務士)
札幌ライラック社会保険労務士事務所所長。10年以上障害年金の相談・請求代理業務・不服申し立てなどを専門に活動。過去の障害年金業務サポート数は1000件を超える。事務所所在地:札幌市厚別区厚別中央3条2丁目10-10-102。地下鉄東西線「ひばりが丘駅」から徒歩9分。
障害年金の無料相談、随時受け付けております。まずはお電話を!(011)893-8395までお待ちしております。メールでもOKです。
柳葉敏郎さん 難聴 左耳の聴力をほぼ失っていた
札幌市厚別区で社会保険労務士事務所を運営している中斉と申します。障害年金の請求代理業務・(再)審査請求などを主に行っております。
我らがヒーロー、ギバちゃんこと柳葉敏郎さんが難聴になっていることが報じられました。11月2日、デイリースポーツ(Yahoo!ニュース)の記事より引用します。
柳葉敏郎が難聴告白「左耳が98%聞こえない。ほとんど」浜田雅功に「片耳聞こえなくなって 歌うのがつまらなくなった」(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
左耳を指さし「こっち聞こえないの」と明かした。「まったくですか?」と聞く浜田に「ほとんど。98%聞こえない」とこぼした。
驚きです。柳葉さんの左耳の聴力は、ほぼ失われているというのです。
柳葉さんといえば、一世風靡セピアをイメージする方が多いと思いますが、筆者は、1989年フジテレビで放映されたドラマ「愛しあってるかい!」が強く印象に残っています。柳葉さんは高校教師・甲斐先生を演じました。余談ですが、この頃の日本は今では考えられないほど景気がよく、国全体が浮かれまくっていました。同ドラマは、そんなこの国を象徴するようなドラマだったと記憶しております。
それはさておき、左耳の聴力をほぼ完全に失ったというギバちゃん。まだ若いのに・・・、と思っていましたが、柳葉さんは現在63歳になるのです。同ドラマで共演していた陣内孝則さんも、今年6月肺がんの手術を公表するなど、まあ、そういった年代に突入しているということでしょうか。
最近は「歌うのがつまんなくなってきちゃって」という柳葉さん。お互い様ですが、頑張って今後もご活躍されることを祈っております。
左耳が98%聴力を失う 障害年金の対象になるのか
さて、左耳の聴力がほぼ失った柳葉さんですが、このような症状は障害年金の対象になるのでしょうか。
年金の納付要件がどうなのかということは度外視に考えていきたいと思います。
聴力の認定基準には、以下のような記載がございます。※年金機構のホームページから関係箇所を貼り付けておきますので、興味のある方はご覧ください。3-1-2.pdf
1 認定基準
聴覚の障害については、次のとおりである。
障害手当金
一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの
つまり、一耳の障害は、障害年金には該当せず、よくても障害手当金にしか該当しないということです。※年金機構のホームページから関係箇所を貼り付けておきますので、興味のある方はご覧ください。https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html
一方の耳が聞こえなくなっても、障害年金の対象にならないとは、非情に酷な話であると思うのは筆者だけではないでしょう。しかも、この障害手当金は、一時金であり、報酬比例の年金額(3級障害厚生年金)の約2年ぶんしかもらえないものです。
初診日から5年以内に障害が「治った」場合(症状固定)に、その治った(症状固定)日から5年以内に請求した場合にだけ支給されるものですが、なかなか周知されていない制度でもあります。
聴力の障害の場合、概ね治療方法がない場合も多く、一度耳鼻科を受診してそのまま何年も放置しているという方は多いと聞きます。
初診日から何年も経過し、自分が障害手当金に該当することをを知りあわてて障害年金を請求。しかし、初診日から5年以内に症状が固定したことを証明できずに、障害手当金の受給を断念した方を筆者は何人も知っています。
なので、自己判断せず、年に一度くらいは、病院にかかることをお勧めいたします。