執筆者:中斉徳久(社会保険労務士)
札幌ライラック社会保険労務士事務所所長。10年以上障害年金の相談・請求代理業務・不服申し立てなどを専門に活動。過去の障害年金業務サポート数は1000件を超える。事務所所在地:札幌市厚別区厚別中央3条2丁目10-10-102。地下鉄東西線「ひばりが丘駅」から徒歩9分。
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夏木マリさん 両足人工股関節置換術 「俳優人生を左右しかねない大手術」
札幌市厚別区で社会保険労務士事務所を運営している中斉と申します。障害年金の請求代理業務・(再)審査請求などを主に行っております。
さて、日本が誇る大女優・夏木マリさんが、9月20日放送の、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演。そこで、昨年12月、両下肢人工股関節置換術を受けていた事を語っていた。
72歳・夏木マリ 大手術受けていたことを告白 「生まれ変わったの」昨年12月、人生をかけた決断(スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース
夏木マリさんといえば、最近では「ウーバーイーツ」のCMでおなじみですが、元々は清純派アイドル。筆者としては、2012年10月開始のNHK朝ドラ「カーネーション」で、小原糸子の晩年を演じたイメージが強いですね。ちなみに小原糸子の若い頃は尾野真千子さんが演じていました。
夏木さんは長年の勤続疲労がたたったのでしょう。両足股関節がすり減り歩行すら困難に。そして昨年の12月、ついに「人生をかけた大手術」に踏み切ることになったのです。
夏木マリさんは障害年金を受給できるのか?
さて、夏木マリさんは現在の状態で、障害年金を受給できるのでしょうか。勝手ながら考えてみました。
第7節/肢体の障害、第2 下肢の障害には以下の記載がございますので一部引用します。
ク 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものについては、次により取り扱う。
(ア) 一下肢の 3 大関節中 1 関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものや両下肢の 3 大関節中 1 関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものは 3 級と認定する。
夏木さんは両下肢人工股関節手術を行っています。つまり、症状的に障害年金3級の受給は可能です。初診日における納付要件があるか、また厚生年金の対象であるかどうかは知る由もありませんが、仮に全てクリアーしていると考えれば、障害厚生年金3級を受給できます。
しかし、夏木さんは現在72歳。障害年金は原則、65歳を越えて請求することはできません。
65歳前に初診日があり、障害認定日請求ができるというなら請求は可能ですが、よく考えればこれも厳しいですね。昭和27年生まれの夏木さんが65歳の頃といえば7年以上前。その頃は人工関節をいれていませんし、女優としても大活躍されていた時期を考えれば、65歳以前に障害年金3級に該当しているとは考え難いですね。
となると、これから夏木さんが障害年金を請求し受給することは難しいと思われます。
そういえば、先ほど触れ忘れましたが、夏木マリさんのご主人は天才パーカッションプレイヤーの斉藤ノヴさんです。ノヴさんといえば、サザンオールスターズのデビュー曲「勝手にシンドバッド」のアレンジをした方として有名です。
余談ですが。