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障害年金の業務を行う社労士はなぜ嫌われるのか③

 

執筆者:中斉徳久(社会保険労務士)

 

札幌ライラック社会保険労務士事務所所長。大学卒業後民間企業を経て、社会保険労務士になる。15年間障害年金の相談・請求代理業務・不服申し立てなどを専門に活動。過去の障害年金業務サポート数は1000件を超える。事務所所在地:札幌市厚別区厚別中央3条2丁目10-10ー102。地下鉄東西線「ひばりが丘駅」から徒歩9分。

障害年金の無料相談、随時受け付けております。まずはお電話を!(011)893-8395までお待ちしております。メールでもOKです。

 

 

 

 

障害年金 社労士がいなくとも何とかなるが、全く必要ないのか?

札幌市厚別区で社会保険労務士を運営している中斉と申します。障害年金の請求代理業務・(再)審査請求などを手掛けて15年になります。

 

「障害年金の業務を行う社労士はなぜ嫌われるのか」第3弾です。同シリーズのアーカイブを貼り付けておきますので、興味のある方はご覧になってください。

障害年金の業務を行う社労士はなぜ嫌われるのか①|札幌ライラック社会保険労務士事務所

障害年金の業務を行う社労士はなぜ嫌われるのか②|札幌ライラック社会保険労務士事務所

 

そして、このシリーズが始まるきっかけになった、水谷心療内科のブログ「精神の障害年金と社会保険労務士(社労士)問題」も参考までに貼り付けておきます。精神の障害年金申請と社会保険労務士(社労士)の問題について | 岐阜県多治見市の心療内科・精神科 水谷心療内科|ネット予約可能

 

さて、水谷先生は、精神の障害年金と社労士の問題のひとつとして、社労士の報酬を、労力もしくは難易度に比べ「不当に高い」と論評していますが、それに関しては後日述べようと思います。

 

それ以前に、精神の障害年金の請求業務は、それほど容易いものなのかということに焦点をしぼり考えていきたいと思います。

 

同コラムから一部引用します。

 

繰り返しますが、大多数の患者にとって、自己申告書を自分で書く、もしくはかかりつけの病院や診療所のソーシャルワーカーらに相談して書けば、それだけで障害年金は十分通ります。もし万一、それで書類上不備があるならば、申請先の社会保険事務所の担当窓口が修正点を教えてくれます。

 

と、ここまで説明すれば、ごくレアなケースを除けば、障害年金の申請に当たって、社労士に多額の報酬を払って書類を作成する必要が無い事情をわかっていただけたかと思います。

 

なるほど。この文章を読んでいて、障害年金の請求など実に簡単な作業であり、お金をもらってやるようなことではないような気もしてきます。

 

はたして、障害年金の請求において社労士は全く必要ないものなのか?

 

 

 

 

障害年金請求は法律に依拠したもの 国の解釈でどうにでもなるもの

そういえば、この数年で、精神の障害年金の相談および依頼の割合が漸減しているような気がします。

 

あるいは、依頼を受けて委任状をもらい動き始めた後に、依頼者から断りの電話が来ることも少なからずあります。理由は、「年金事務所の窓口で教えてくれるからキャンセルします」というものもありますが、「病院のケースワーカーさんが手伝ってくれるから」というものが一番多いです。

 

年金事務所の窓口でも患者さんに同行しているソーシャルワーカーをよく見かけますし、たしかに社労士がいなくても障害年金の現場は平気で回っているようです。

 

最近の病院のソーシャルワーカーさん(相談員)の障害年金の知識はすごいです。申立書の書き方のポイントもしっかりつかんでおり、文章も洗練されています。筆者は1年ほど前、その仕事ぶりに感激し「精神の障害年金 病歴・就労状況等申立書は病院のソーシャルワーカーに相談するとよい」というコラムを書いたことがあります。精神の障害年金 病歴・就労状況等申立書は病院のソーシャルワーカーに相談するとよい|札幌ライラック社会保険労務士事務所

 

しかし、それでも弊社には障害年金の相談のメールや電話が絶えません。

 

その中でけっこう多いのが、不支給通知がきた後のご相談です。話を色々と聞いていると「病院の相談員さんに不備のない申立書を書いてもらったのに不支給だった」、「先生がぜったい年金が出やすいように書いてくれたのに不支給だった」ということだったりします。

 

水谷先生の言う「かかりつけの病院や診療所のソーシャルワーカーらに相談して書けば、それだけで障害年金は十分通ります」、「書類上不備があるならば、申請先の社会保険事務所の担当窓口が修正点を教えてくれます」というものがいかに曖昧なものかということがわかるでしょう。

 

というのも、障害年金の請求は法律に依拠したものだからです。

 

つまり、国の解釈でどうにでもなるということ。

 

ほぼ同じような事実関係でありながら、この人は年金が出て、この人が出ないといった現象が生じるのは、そういうことです。

 

「書類上不備がない」というのは事務手続き上問題がないということで、それが必ずしもベストなものだとは言い切れないということをあまりにも知らない人は多いのです。

 

また、年金事務所の窓口でも、今の職員はやさしくとても丁寧ですが、その方々はあくまでも年金機構の職員にすぎず、説明できる範囲には限界があるということを忘れないでください。「修正点を教えてくれる」と言ってもそれはあくまで手続き上のものであり、年金の当否とは何ら関係ないものと解釈していいでしょう。

 

 

 

 

ソーシャルワーカーさんは頼りになるが過剰に期待してはいけない理由

 

水谷先生は、「病院や診療所のソーシャルワーカーらに相談して書けば、それだけで障害年金は十分通ります」コメントしていますし、筆者も昨今のソーシャルワーカーさんの障害年金におけるリテラシーの高さに舌を巻くほどリスペクトをしています。

 

それでも、あまり過剰に期待してはいけないと考えます。

 

先日も障害基礎年金(精神)が不支給になったという方からのご相談を受けました。診断書の内容的にじゅうぶん2級がもらえる内容でした。

 

しかし提出書類のコピーを拝見して気づいたのですが、たしかに手続き上の不備はなかったものの、申立書の一部が表現に問題があるものと思われたのです。

 

要するに、申立書の内容がつっこみどころ満載だったのです。

 

筆者はそのことを指摘すると、「病院のソーシャルワーカーさんに見てもらい添削してもらった」とのことでした。詳しい内容はここでは言えませんが、保険者に年金を出さないと理由付けする「エサ」を与えるような文言が少なからずあった。

 

繰り返しますが、障害年金全般にいえるのですが、特に精神の障害において保険者の解釈でその当否はどうにでもなるものです。「請求者がこう証言しているんだから年金を支給しなくてもいいですよね」となりうる可能性はじゅうぶんある。特に当落線上のものでは、申立書の内容が左右するということを肝に銘じるべきです。

 

筆者は、相談者様の不支給の原因の多くは、申立書の内容に問題があったとしか思えませんでした。

 

結果論になってしまいますが、もし筆者らに最初からご相談していただければ、年金は出ていたかもしれない。もちろん、それでも不支給になった可能性はじゅうぶんありますが、支給になる確率はぐんと上がっていたと自負しております。

 

そして、病院のソーシャルワーカーさん達にあまり期待してはいけないと考える一番の理由を以下に記載したいと思います。

 

それは、仕事ができるできないの問題以前に、期待をかけすぎると精神的に負荷がかかってしまうということです。

 

というのも、誰がどう頑張っても障害年金は不支給になることがあります。そうなると依頼者から逆恨みされることもじゅうぶん考えられるのです。

 

筆者はは15年以上障害年金に取り組んでいますが、不支給になった依頼者から恨まれることもあり、部屋を荒らされたり、電話で怒鳴られたことが何回かあります。

 

そう考えると、リスクは大きくストレスフルな仕事です。病院・クリニックの一職員がそこまで責任を負うというのはあまりにも割にあわないです。

 

なので、あくまで「お手伝い」の範疇でサポートしていただくことをお勧めします。

 

そして、それでも難しいケースなら?

 

そうです。そこで社会保険労務士の出番となるのです。

 

次回に続く・・・。

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