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会社員・56歳女性 人工肛門設置 障害厚生年金はもらえるのか?

 

中斉徳久(社会保険労務士)

 

札幌ライラック社会保険労務士事務所所長。札幌市厚別区厚別中央を拠点に、10年以上障害年金の相談・請求代理業務・不服申し立てなどを専門に活動。過去の障害年金業務サポート数は1000件を超える。事務所所在地:札幌市厚別区厚別中央3条2丁目10-10-102。地下鉄東西線「ひばりが丘駅」から徒歩9分。障害年金の無料相談、随時受け付けております。まずはお電話を!(011)893-8395までお待ちしております。メールでもOKです。  

 

 

 

 

直腸がんで人工肛門の設置手術を受けました。障害年金をもらえるのでしょうか?

(相談者 :56歳女性・会社員)

 
54歳女性・会社員です。
 
1年くらい前、近所の胃腸内科で内視鏡検査を行い大腸がんが発覚。その後すぐ、大きな病院に転院し人工肛門の設置手術を受けました。
 
 
最近知ったのですが、人工肛門設置手術を受けた者は、障害年金をもらえるとのことです。
 
 
私は、今の今までそんなことは聞いたことがないのですが、本当でしょうか。
 
 
また、私のケースは受給できるでしょうか。
 
 
ご教示ください。
 
 
ちなみに、私は、過去25年ほど同じ会社に勤め現在に至ります。
 
 
 
 
 
 

人工肛門は障害厚生年金の対象です。

 

 

札幌市厚別区で社会保険労務士事務所を運営している。
 
 
1年くらい前、近所の胃腸内科の内視鏡検査で大腸がんがみつかり、その後すぐ紹介された大きな病院で人工肛門設置手術を受けたと。
 
 
それで、障害年金をもらえるのかといったご質問ですね。
 
 
障害認定基準の「第18節/その他の疾患による障害」の『(3) 人工肛門・新膀胱」』には以下のような記載があります。
 
 
 
ア  人工肛門又は新膀胱を造設したもの若しくは尿路変更術を施したものは、3級と認定する。
 
 
 
つまり、人工肛門の設置術を行った場合、3級と認定されるということです。
 
 
ただし、3級は障害厚生年金しか支給されません。
 
 
相談者様は、過去25年間継続して会社員ということですし、この傷病における初診日が「1年半くらい前」ということですので、障害年金を請求する上での「納付要件」はじゅうぶんありますので、請求すれば3級の障害年金を受給することは可能です。
 
 
この場合の障害認定日はいつになるでしょうか。
 
 
先述した障害認定基準の「第18節/その他の疾患による障害」の『(3) 人工肛門・新膀胱」』には以下のような記載もございます。
 
 
イ  障害の程度を認定する時期は、次により取り扱う。
人工肛門を造設し又は尿路変更術を施した場合はそれらを行った日から起算し6月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とし、新膀胱を造設した場合はその日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。
 

 
つまり、人工肛門の設置手術を行った日から起算し6カ月を経過した日が障害認定日になるということです。しかし、それが初診日から1年6カ月を超える場合は、障害認定日は通常通り、初診日から1年6カ月後となります。
 
 
相談者様の「初診日」は1年前で、その後すぐ人工肛門の手術を受けたということですから、手術を受けた日から6カ月後が障害認定日となるでしょう。
 
 
この場合、障害認定日から3カ月以内の現症の診断書を提出すれば、障害認定日の翌月から障害年金3級を受給できることになります。
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